京都に行く、腹は決まった。 家業の製油業は14歳の弟平人に任せた。 妻も説得した。「ゆくぞ」 気合いも十分、京都に行ってばりばりと知識を吸収してやる。 若き方谷は燃えたぎっていました。そんな方谷に丸川松隠は京都での宿題を投げかけます。 「君の学んでいる儒学には根源がある。『儒学の根源とは何か』を京都でじっくりと検証してきてほしい」 若き方谷は、恩師の宿題と熱き思いを胸に抱き京都に旅立って行きます。