板倉勝職の一般的なイメージは「バカ殿」そのものです。 性格は気まぐれのかんしゃく持ちで、人がいいかと思ったら突然怒り出す。その上酒乱と、今でいうとかなりのだめ人間だったようです。 また藩政に関しては関心は薄く、それよりも盆踊りが好きだったといいます。 藩の重要事項を決めるにも全く決断が出来ずぐずぐずと引き延ばしては城中の物が困っていたという話も残っています。 酒乱に関しては逸話が残っており、べろべろに酔った勝職は茶坊主の上に大きなろうそくを立て、人間ろうそく台に何かといちゃもんをいいながら酒をあおったといいます、ところが酒が冷めると、突然後悔が始まり、被害者にわびの贈り物を贈ったり、廻りが肝をつぶすようなとんでもない昇進をさせたりするというちょっと憎めない性格だった様です。 また今に伝わる「旗行列」を始めたのも勝職で、江戸幕府が倒れるまでの36年、毎年旧暦5月5日の節句の日に、藩の平穏と五穀豊穣を祈って行われていました。 参考文献:炎の陽明学